page.27「シャッフルダンススタイル探訪 ~Rockers ②~」
今回は前回の続きで「Rockers」。
まだ話す事あるのかって?
前回はRockersを掘り下げて考えたわけだが、
割と反響があってありがたい限りである。
Cuttingshapesにハマってそちらに傾倒していたが、
Rockersはやってみて、その魅力が分かりはじめた。
そういったところも含めて、今回もやっていこう。
◎RockersとCuttingshapesから見る魅せ方の違い
Rockersのどこが良いか。
それは何より「動きのキレ」である。
Cuttingshapesと同じやんって言ってる人はよく覚えている。
ただ、どこが違うのかというと、
Cuttingshapesは「ステップ捌き」が主体にあるのに対して、
Rockersは「動き全体によるリズム表現」に重きを置いているように感じる。
要は、体重移動や逆に重心を崩すことによる、
コントラポスト(※)のシルエットが格好良さを生んでいる。
もちろん、動作のダイナミックさや音ハメも要因だ。
なおCuttingshapesは連続したステップ、キレも評価の要因になっている。
※コントラポスト(contrapposto)
コントラポストとは、片足に重心をかけた、アシンメトリーな立ち姿を表す芸術用語です。重心が片側に寄ると、両肩の傾きと腰の傾きが相反して変化します。
こうした、私たちがダンスを見るときの評価ポイントは、
各自によって異なるのだろうけど、大枠は大体こんなところだろう。
技術を覚えるとき、押さえるべきポイントは必ずある。
その要点を押さえるのが早い人を「才能」があると呼ぶのかもしれないが、
それであれば、才能ですら考えることで身に着けることが出来るのだろう。
◎上体はどうあるべきか
・上半身自体は基本ほぼ動かない
Rockersに限らずの話になるのだが、
シャッフルダンス全体として、上半身、軸は基本ブレない。
軸がガタつくと逆に見栄えが悪くなってしまう。
これはRockersもCutthingshapesも同じだろう。
ただ、MASのランニングマンについては、
敢えて軸から身体を外し中心に傾けつつ、
ランニングマンを行うという形になるようだ。
体軸がブレるため、これはかなり体力を食う。
詳しくはスタイル探訪「MAS」編で言及しよう。
・腕の使い方について、ダンスラで学ぶのはあくまで一例
ここで言っているのは、ランニングマンレッスンの、
あのシルエットのことだ。両腕出したり引いたりしてるやつ。
あれを格好良い、格好悪いと思うかどうかは人それぞれだが、
私は特にあれは使っていない。シルエット的に好まないだけだが。
では、格好良いシルエットはどのようなものか。
これは写真映え、動画映えあるので一概には言えない。
ただ、バランスを取るように腕を拡げるのはアリと個人的には思う。
◎結局大事なのは「理想」と「現実」のギャップの把握
自分の中に理想とするランニングマンはあるだろうか。
そして、そのランニングマンをどれだけ理解出来ているか。
脚の上げ具合は?角度は?引き幅は?身体の振り方は?
優れた技術の大本には「模倣」があって良い。
模倣を繰り返した果てに、基礎が出来上がり、個性が生まれる。
結局のところ、早く上達をするなら良いものを見て、
とにかく何度も真似て、回数をこなし、型を作るしかない。
貴方のランニングマンの師匠を探し、
とにかくその理想と比較し続けるのが一番の近道だ。
その点で言えば、指導を受けることは最短距離ではない。
自分で考え、自分で修正できるならそれが一番早い。
つまるところ、本気で上を目指して動き続ける人が何でも強いのだろう。
2018.12.6 Hachi